犬のアトピー110番●犬のアトピー性皮膚炎について
〜痒みの強い皮膚疾患は限られています〜
ワンちゃんが体をひどく痒がっていたとしても、アトピー性皮膚炎とは限りません。

ただし、痒みの強い病気は限られているので、次に挙げる皮膚疾患のいずれかに罹っている可能性が高いのです。

ノミアレルギー
ノミが皮膚に寄生して痒みを引き起こす皮膚病です。背中の皮膚や腰背部を中心に発症する場合が多く見られます。

疥癬(かいせん)
もっとも痒い皮膚病のひとつ。センコウヒゼンダニというダニが皮膚に穴を掘って寄生し、痒みを引き起こします。抵抗力の弱い子犬で症状が顕著になりやすいと言われています。検査しても発見するのがとても難しいため、アトピー性皮膚炎との区別がつきにくいと言われています。

犬毛包虫症
毛包内にニキビダニが住み着く病気です。皮膚に炎症が起こり丘疹(ブツブツ)ができます。人やほかのワンちゃんにはうつりません。

膿皮症
皮膚に細菌が感染、増殖することで炎症がおこり膿胞(うみ)が形成されます。適切に治療すれば、約3週間程度で症状が改善されます。

マラセチア
脂質を摂取して生きるマラセチアと言う真菌に感染する病気です。皮膚が赤くなり、痒みがあるのが特徴です。マラセチアは皮膚の角質を住みかにしているため、角質溶解性シャンプーを用いてこまめに薬浴することが重要です。また、マラセチアの栄養となる脂質を溶解するシャンプーを利用するのも効果的です。

食物性アレルギー
ワンちゃんにとってアレルゲンとなる食材がある場合、それを食べることによって食物アレルギーが引き起こされます。

アトピー性皮膚炎
上記のいずれでもない場合に、アトピー性皮膚炎の可能性が高くなります。“アトピー(atopy)”とはラテン語で「その位置するところが不明である」と言った意味があることからも分かるように、未だ解明できていない部分が多い病気のひとつです。


  学術監修:長谷川篤彦先生(日本大学獣医臨床病理学教授)
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