犬のアトピー110番●犬のアトピー性皮膚炎について
〜痒み対策〜

病院から処方される薬、“抗炎症剤”を使って、ワンちゃんの痒みを抑えてあげましょう。抗炎症剤の代表的なものとして、ステロイドや抗ヒスタミン剤が挙げられます。

ステロイドについて
ステロイドとはもともと体内で作られるホルモンで、白血球の活性を抑える働きなどがあります。これらの作用を増大し強化したのがステロイド剤です。痒みを抑える効果が大きく、薬代も高くないため、アトピー性皮膚炎の痒み止めとして広く使用されています。

▼2つの働きで痒みを抑える!
(1)抗炎症作用
細胞内の代謝を調節して痒みの元となるプロスタグランジンを作らせない。

(2)免疫抑制作用
アレルギーを引き起こす免疫細胞の働きを抑え、炎症の元となるヒスタミンを出させない。

ただし、長期に渡りステロイド剤を使用するとさまざまな副作用が出る可能性がありますので、獣医師とよく相談しながら、ステロイド剤と上手に付き合っていく必要があります。

▼ステロイド剤の副作用について
ステロイドには、血糖値を上げる指令を出す役割があります。ステロイド剤の作用は強力で、皮膚のタンパク質まで分解し糖に変えます。

皮膚のタンパク質が分解され糖に変わると、皮膚が内側から薄くなり、抵抗力が弱くなって、感染症に罹りやすくなったり、皮膚にさまざまな異常が起こる可能性があります。また、肥満傾向になりやすく、糖尿病など、さまざまな病気に罹る危険性が高まると言われています。

 

抗ヒスタミン剤について
痒みの元のひとつであるヒスタミンの働きを抑える作用があります。軽度のアトピー性皮膚炎に使用される場合が多いようです。ただし単独で使用して症状がなくなることはまれで、補助的に使う薬と考えたほうがいいでしょう。


  学術監修:長谷川篤彦先生(日本大学獣医臨床病理学教授)
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