犬のアレルギー性皮膚炎(主にアトピー)でお悩みの飼い主さん必見。犬のアレルギー性皮膚炎(主にアトピー)に関する総合的な知識を得られる「犬のアトピー110番」。

★コラムvol.3からvol.5は、ラジオ番組「宏子先生の動物クリニック」(文化放送、ラジオ大阪にて放送中)でおなじみの獣医師清水宏子先生が、犬の皮膚病やアレルギー、アトピー性皮膚炎の新しい治療法などについて分かりやすくお伝えします。

vol.4:アレルギーについて

『うちの犬、アレルギーかも?!ほら、飼い主に似るって言うでしょ。実は僕、仕事アレルギーなんですよ。』と、ジョークが大好きなSさん、シーズーのナナちゃんを連れて来ました。足の先、顔、耳、脇、お腹、足の付け根の毛が薄く、皮膚が赤くただれています。『アレルギーと犬の皮膚病ってどう違うの?』とSさん。

そこで、動物病院でよく見られるアレルギーについての質問をまとめたプリントをお渡ししました。

アレルギーって何?

体は、外から入ってきた異物(主に病原体などのタンパク質)に対して免疫(抗体)を作って体を守ろうとします。その反応が過剰に起きて異常がでる状態がアレルギーです。その異物のことを、抗原とかアレルゲンと言います。犬のアレルギー性皮膚炎には、ノミの吸血で起きるノミアレルギー、化学物質などに反応するアレルギー性接触性皮膚炎、花粉やハウスダストで起きる遺伝的な要素が強いアトピー性皮膚炎、食べ物の中の成分に反応する食物性アレルギー性皮膚炎などがあります。その他アレルギーにはアナフィラキシーといって全身性に症状が出てショックを起こすものや、タバコの煙やハウスダストで起きる喘息やアレルギー性気管支炎など、呼吸器症状が出るものもあります。

犬のアレルギー性皮膚炎(主にアトピー)でお悩みの飼い主さん必見。 イラスト画像

犬のアトピー性皮膚炎って何?

Sさん 『うちのナナちゃん、小さいころからだからアトピー性皮膚炎っぽいなぁ。アトピーのプリントも見せて。』

アトピー性皮膚炎のよくある質問

Q:アトピーになりやすい犬種ってあるの?
A:シーズー、柴犬、ウエストハイランドホワイトテリア、ゴールデンレトリバーなどです。

犬のアレルギー性皮膚炎(主にアトピー)でお悩みの飼い主さん必見。 イラスト画像

Q:アレルゲン(抗原)となる物質は?
A:アトピーの犯人は、家の中のホコリの中に生息しているチリダニ(ハウスダストマイト)、カビ、花粉、タバコの煙、他の動物のフケなどです。

Q:どうしてアトピー性皮膚炎になるの?
A:アレルゲンに対する抗体IgEがたくさん作られるために起こります。アレルゲンが体に入ってくると、抗体IgEと反応して、肥満細胞という細胞から、ヒスタミンなどの、炎症を起こす物質が出ます。それを化学伝達物質と呼びます。これによってアトピー性皮膚炎の症状がでます。

Q:アトピー性皮膚炎の症状は?
A:化学伝達物質は皮膚に炎症を起こすので、痒みが出て皮膚は赤くなり、腫れたりします。これが長く続くと、毛が抜けて皮膚が湿っぽくなったり、フケが多くなったり、皮膚が分厚くなったりします。感染が起きやすいため、さらに炎症が進みます。脂漏症(皮膚がベタつく状態)にもなりやすく、独特の体臭が出てきます。耳も皮膚の一部なので、外耳炎にもよくなります。

Q:アトピー性皮膚炎のできやすい部位は?
A:耳、口の周り、脇の下、内また、足の先などです。

 

Sさん 『わっぴったりだ!アレルギーといってもいろいろあるんだ!先生も大変だね』

獣医師 『そう、ノミやダニのアレルギーだったら、毛をかき分けてノミのフンを探したり、皮膚の検査をしてダニを見つけて、駆除剤をお渡しします。食餌だったらその犬に合う成分のフードに変えたり、花粉だったらお散歩コースを変えてもらったりね。この頃は血液検査で犯人探しのメドも立てられるようになったきて、パパが慌ててタバコをやめるお家もあるの。』

Sさん 『ところでうちのナナは、アトピー性皮膚炎だから何か家で僕にできることってある?』

犬のアレルギー性皮膚炎(主にアトピー)でお悩みの飼い主さん必見。 イラスト画像

獣医師 『あります!毎日の食餌は低アレルゲンのフードにします。さらに原因となる物質(アレルゲン)から、ナナちゃんを遠ざけることなので、まず掃除機を丁寧にかける。そして部屋に空気清浄機をつける。あと、ナナちゃんの使っている敷物はまめに洗濯すること。』

Sさん 『OK。じゃあ後の治療は先生におまかせ!日進月歩の新しい治療のこと、わかりやすく教えてもらおうっと。』


 
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